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「一華ちゃん、飲んでるー?」
「はい、頂いてますよ」
みんな程よく酔い、緊張感や変なしがらみに捕らわれることなく。
いい感じにオープンになりつつ、ハッチャケていた。
洋風居酒屋の一室。
8畳ほどの広さの個室には、男女がテーブルを挟み交互に腰掛けている。
部屋の電気は温かみのある暖色系で、それがまた雰囲気を良くしていた。
居酒屋だけあってどれほど騒いだって、誰も注意なんかしない。
男子は3人、女子は4人。
どうやら1人遅刻してくるみたいだ。
隣であたしに距離を詰める男の名前はヨシキ。
年も詳しい事も知らないけれど、ルックスはまぁまぁだし。
まあこの人でいいかなと、ウーロン杯に手を伸ばしながら気を許していた。
「一華ちゃん……この後2人で抜けない?」
耳元でそう囁くヨシキ。
口元はいらやしく緩んでいて、下心丸見えだった。
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