Ⅷ 一夜

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むしろ彼なんて来ない方が 自分の為かもしれない。 これ以上深みにはまったら どう足掻いても抜け出せなくなる――。 分かってた。 だからこんなにも悲しいのか。 とめどなく流れ落ちる涙を 僕はどうすることもできない。 壁に背中を預けたまま ずるずると崩れおちる。
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