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「葵は、俺に好きな人がいるって知りながらも俺の事を思ってくれていたんだ。
だから彼女は、他の男の子どもを妊娠した事で俺の事を吹っ切ろうと・・・。」
葵さんは信明に同情されたくなかった。
そして信明が自分の過去を責め、本心を偽り自分に寄り沿おうとする事を嫌がったのだろう。
「私の事を思うなら別れて欲しい。
そしていつか信明が好きな人と結ばれたら、その時私に幸せを報告しに来て欲しい・・・って。
あの頃の俺は、そんな葵の言葉を真に受けて・・・。
今考えたら最低だよな・・・?」
信明は葵さんと別れた後も“先輩”と“後輩”という関係で繋がっていけると思ったようだ。
しかし彼女は、信明に別れを切り出して間もなく自ら命を絶ってしまった。
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