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「でもっ・・・!!
信明は悪くないよ!
確かに信明は葵さんが亡くなってから彼女に手を合わせに行けなかったのかもしれない。
だけどそれは、信明自身も充分に傷付いたからじゃないの!?」
私は信明の気持ちをわかっていたつもりだった。
しかし信明は頭を振り、自分に同調する私の言葉をやんわりと否定する。
「そうじゃないんだよ・・・。」
信明はタバコの火を消しながら、私の方に切なげな視線を向けた。
悲しみよりも遣る瀬無さが滲み出ているその眼差し。
彼が私に伝えたかった事は、きっとこの先にあるのだろう。
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