story 3

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「 お、美味しい…っ!」 あたしがそう言って 西島くんを見つめると ニカッと笑って 「 うますぎるから ちょっと意地悪してみた。」 そう言いながらクルッと回って 食器棚からお皿を 出そうと背中を向ける。 「 も~う…、美味しくないのかと思って心配しちゃったよ~…」 「 ははっ、ごめんごめん!」 そしてあたしはスプーンを 洗おうと蛇口をひねる。 すると ふと思い出す、 西島くんと間接キス…… しちゃ……った事… 今更、ドキドキと 音を刻む心臓。 すぐ隣りにいる西島くんに 伝わっちゃうような気がして 更にドキドキする…。 「 千晃ちゃん?」 「 …………」 「 カレー出来てますよ~。」 「 ……あっ!ご、ごめん」 「 いいけど? よし、カレー食おうぜっ!」 あーもうっ! 何考えてるの!! あたしのばかばかばかっ。 そう心の中で呟いて カレーをお皿に取り分け、 西島くんに指定された テーブルへと運んだ。 「 いっただっきまーす!!」 「 いただきます。」 「 ま、さっき食ったけどな!」 「 西島くんが食べたいって言ったんでしょ~?」 「 ははっ。そうだっけ??(パクッ)」 そう言って カレーを口いっぱいに 頬張りながら優しく笑う。
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