story 3

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実彩子の後ろから現れた 秀太に構わず 実彩子は話を続けた 「 もう、もう私、千晃がいなくなったらどうしようって、私どうなっちゃうんだろうって…っ!!」 「 その証拠に宇野の足見てみろよ。 傷だらけだろ?必死になって探し回ったんだよ。」 「 …ほら、心配せんでも 秀太も実彩子も俺も、にっしーもおらんくならへんで。」 「 ……でも」 「 それにしてもなんで俺は夢ん中に出てこねぇの?あほ。 ま、そんくらい影薄いってか?」 「 秀太…」 「 千晃らしくていいけどな。」 「 もーう!!秀太ばかじゃないのっ? 涙ぶっ飛んだじゃない!」 「 え?宇野泣いたことねぇだろ?」 「 はぁ~??あるし!ばかばかばかっ!ちび!あほ!ばか!」 「 ばかって言い過ぎや!」 「 秀太ばかじゃん!」 「 ばかじゃねぇーし。」 「 …んふふ。」 いっつもそうや。 秀太のおかげで 俺達は昔っから 場の空気が重くなっても どんなに喧嘩しても こうやっていつの間にか 笑い合ってて。 千晃も " …んふふ。 " って さっきまで泣きそうな顔やったのに 今ではちょっとマシになってて。 俺ってほんまなんもできひんよな 無力さにびっくりするわ… 「 真ちゃん」 「 …どした?」 「 ありがとね?真っ先に飛んできてくれて……ってゆうか通りすがっただけかもしれないけど。」 「 おん」 「 ただの夢の話なのに騒いでごめんね?ほんと嫌な奴だよね~えへへ…。」 「 そんなことないで。もう暗いし帰ろか?」 「 うん。」 「 待て、おい。何帰ろうとしてんのよ!」 「 宇野。男化してっぞ!」 「 うるせぇ、ばか!」 「 またばかって言ったな?」 秀太と実彩子が 騒いでる間に俺は千晃の手を ぎゅ と握って、 「 行こか」 そう言って千晃に 微笑んだ。
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