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千晃 side
あれから1週間
何もなかったかのように
接してくれる
実彩子に真司郎に秀太…
西島くんは
あの日以来
話してもいなければ
目も合わせていない。
…きっとあたしのせいだよね
あんな暴言吐き捨てて
そのまま
帰ってっちゃうなんて、
最低だよ…あたし。
「 千晃?いつまでそんな顔してんのよ」
「 へ…?」
「 正直、まぬけだよ。ふふっ」
「 もうっ!」
「 で、どうすんの?例の人」
「 どうするって言われても…」
「 あーもう、行ってこい。」
あたしは実彩子に連れられ
自分の机で携帯をいじっていた
西島くんの元へと向かった。
いつもなら
女の子がたくさんいるのに
今日は珍しくいない…
「 西島くん」
あたしが声をかけると
携帯から目を離して
あたしを見る
それと同時に携帯を
ポケットにしまう。
「 なに?」
「 あ、あのね…この前の」
「 大丈夫。」
「 え…?」
「 もうなんにも言わないし
俺から話しかけたりしないから」
「 ちがっー」
「 ごめんね今まで。」
そう言って
教室から出て行ってしまった
西島くん。
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