story 1

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千晃side あたしは実彩子がいないことに 気がつき教室を出た。 「もう~…先に行くならゆってくれればいいのにぃ…」 ぶつぶつ言いながらも階段を ひとつひとつ丁寧に降りる。 すると下駄箱にだれかが 座り込んでいた 逆光で顔がよく見えない。 だれだろ……? そしてその人はあたしに気づいたのか 「…おうっ」 そう言って手を軽く上げる _________ 西島くん 「な、何してるのっ」 あたしは驚いてるのを隠しつつ 素っ気なく返し 目を見ないで靴を履き替える すると、 「なんかあったの?」 ……これ実彩子にもいわれたよ そんなにあたし悩んでるように 見えるのかなぁ 「もし…何かあったとしても、 西島くんには関係ないよ」 「…や、関係ありすぎるから」 立ち上がりながら そう言って 真っ直ぐあたしを見つめる その目を見ていると何故か 頭の中があたしに 『だめっ!』 と、信号を発信してきた。 「あ…! みさこが待ってるから、ごめn…「無理」 "ごめんね" と言うあたしの言葉に 西島くんの "無理" と言う言葉が重なった
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