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千晃side
あたしは実彩子がいないことに
気がつき教室を出た。
「もう~…先に行くならゆってくれればいいのにぃ…」
ぶつぶつ言いながらも階段を
ひとつひとつ丁寧に降りる。
すると下駄箱にだれかが
座り込んでいた
逆光で顔がよく見えない。
だれだろ……?
そしてその人はあたしに気づいたのか
「…おうっ」
そう言って手を軽く上げる
_________ 西島くん
「な、何してるのっ」
あたしは驚いてるのを隠しつつ
素っ気なく返し
目を見ないで靴を履き替える
すると、
「なんかあったの?」
……これ実彩子にもいわれたよ
そんなにあたし悩んでるように
見えるのかなぁ
「もし…何かあったとしても、
西島くんには関係ないよ」
「…や、関係ありすぎるから」
立ち上がりながら
そう言って
真っ直ぐあたしを見つめる
その目を見ていると何故か
頭の中があたしに
『だめっ!』
と、信号を発信してきた。
「あ…!
みさこが待ってるから、ごめn…「無理」
"ごめんね" と言うあたしの言葉に
西島くんの "無理" と言う言葉が重なった
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