帰路

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「仏を見ますか?」 そんな……間に合わなかった……間に合わなかった! 圧縮機にでもかけられたのか、と思う程、締め付けられる胸を押さえて、刑事に付いていった。 「こちらです」 玄関からぐるりと回り込んだ裏側に、それはあった。 しかしそれは――白骨死体だった。 グロテスクなものじゃなかったからか、思った程動揺しなかった。顔が、おばあさんの形じゃなかったからかも。 刑事の話では死後5年~10年は経っているという話だった。 もっとも、正確に、というわけではないらしいのだが 「あなたの話の様に、たった一日で白骨化したとしたら、我々は、大自然の驚異を目の当たりにした事になる」 と、冗談交じりに言った。
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