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即座に、ゴホンッと咽せるふりをして誤魔化す
ただでさえ、仕事で忙しい母さんにこれ以上心配事を増やさせたくない
都合の良いことに、母さんはテレビのチャンネルをまわしていて
僕の若干怪しい行動には気づいていないようだった
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いつものように朝の支度をして、またいつものように家を出る
つまらないような同じことの繰り返しだが、それこそが俺の中では心地がいい幸せで…
"いつもと同じ"そんな毎日の安定感だけが、今の俺にとって一番の価値あるものかもしれない
「よっ!!アキ今日もはえーなぁ」
「優貴がいつも遅いだけでしょ」
赤信号で止まっていた僕に声をかけてきたのは、高校でできた"親友"と呼べる唯一の存在
名前は
ー高城 優貴ー
生活態度はなかなかにだらし無いけど
意外というか、頭が良くて何に対しても器用な人だと思う
「あれ?でもなんで今日だけ早く来てるの?」
いつも遅刻ギリギリの優貴と登校中に会うなんて、今までに一度もなかった
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