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「はぁ………今日も終わった……仕事疲れたなぁ……」
今日も疲れきった顔をした20代半ばの男が仕事を終えて、自宅のマンションへ帰って来た。手には帰る途中で立ち寄ったコンビニで買った夕飯をぶら下げている。
玄関のドアを開けてみると自宅の中には誰もいなくシーンと静まり明かりは無く、ただ暗闇と静寂が支配する空間であった。
彼が自宅へ帰って来てからの行動もこれと言っていつもと変わりない。電気をつけて湯船に湯を張りPCをつけて夕食の準備をする。
そしてくだらないテレビ番組や、PCで動画を見ながら夕食を食べる。これもいつもの光景だ。
食べ終わったら片づけをしてしばらくは部屋でくつろぎ、お風呂に入る。あとは適当に過ごし歯を磨いて明日の準備をして寝る。彼はこんな平凡な生活がこの先ずっと続くだろうと思っていた。
「んー……あぁ、もう1時か」
座椅子に座ってくつろいでいた彼は両腕をピンと上に伸ばし、ため息をついた。気がつけばもう深夜、すでに日を越していた。
(なんだろう、最近は時間が過ぎるのが早く感じる……はぁ、あーもう寝よう)
これも別に気にすることも無くいつものことなのだ。彼は明日の準備を手早く済ますと、テレビや部屋の明かりを消すとベッドの上に倒れこんだ。
彼はまたため息をつき、瞳を閉じると今日の出来事が頭の中で再生されていく。
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