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そして突然、私の指にキスをした。
「えっ!」
感触なんか分からない程、ただふわりと触れただけ。
「他はどこが好きなの?」
彼女は私の動揺を無視し、話を促す。
私の視線は彼女の唇から離れない。
「ねぇ、キスした事ある?」
私は首を左右にふる。彼女は私を一瞬見て、また手に視線を向けた。
「私、女の子とキスした事ないんだよね」
そうでしょ。普通そうだよね。
「あなたなら、いいかも・・・」
彼女は急に私にキスをした。
甘い香りが私を包み、柔らか過ぎる感触が唇に残る。
「ふふふ、大丈夫。誰も見ていないから」
彼女はそう言いながら、席を立った。
私の頬は熱を帯び、きっと真っ赤になっている事だろう。
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