第一章

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放課後。 この学校は、バスケ部と吹奏楽部以外の部活は比較的緩い。 あたしと春菜はバドミントン部。 ランニング、筋トレ、フットワークをこなす。 体育館には、体育館独特のモヤッとした重たい空気が充満している。 「あっつー…。」 春菜はそう言いながら、汗だくの顔をタオルで拭いた。 「体育館、今日は全然風が入らないね~。 そういえば明日ないよね?部活。」 明日が終業式だったことを思い出した。 「やっとだよねー。 夏休みの練習表見た?こんなに緩い部活なのに無意味に毎日午前だけ練習あるし!」 「え。春菜試合あるじゃん。全日練習あるんじゃない?」 「マジ?優衣は?」 「補欠は午前のみ♪」 春菜は中学の時からバドミントンをしていて、あたしは高校に入ってから始めたからレベルが全然違う。 ある程度の練習内容になると、経験者と初心者で分かれてしているものもある。 中学の時は茶道部。 高校に入って、春菜に誘われて入ったバドミントン部。 運動は得意じゃないけど、体は次第に慣れていって、選手には選ばれないけどそこそこ出来るようになった。
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