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力男達は幾世代かけ南下し、
森と草原、
無垢な大型獣に満ちたアメリカの楽園に命数を伸ばした。
幾つかの部族がさらに来て中には眉間女の末裔もいたがすでに言語習俗を異にし互いにそうと知ることはない。
二万年前、
寒波によって回廊は閉じ、
再びアラスカからの南下を許すのは七千年後になる。
その間ある部族の力男腰女、
あるいは力女腰男達が南進を続け、
後年、
マゼラン一行が見た大男はこの人たちの末裔かもしれない。
昆虫の味に惹かれ両生類が爬虫類に変容したように、
旅立ってアメリカ大陸を見出したのは彼らの食生活である。
(了)
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