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「そういえば、山崎くんは?」
「部屋で寝てる。傷は多いがどれも致命傷になるほどではない。」
監察方がこれで二人。
それも新撰組きっての実力があるものばかりだ。
「副長、少しよろしいでしょうか…」
襖の向こうから声がした。
監察方の者だ。
「平助、頼むぞ。」
土方は部屋から出ていった。
珍しいなぁ…
土方さんがあんなに焦るなんて。
まぁ、玲のことだから仕方ないか。
「何だ?」
「これを。」
監察方は言葉にはせず、文を渡した。
『間者を割り出しました。
全て、長州。頻りに出掛けては同じ店に出入りしている模様。』
文には名前が六人書かれていた。
それを見た土方は舌打ちをした。
「こんなに紛れていやがったか…」
「どうなさいますか?」
「……見張っておけ。とりあえずはな。」
玲の言う通りだった。
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