第五章

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「何か納得がいかなさそうだな。」 「……いえ。何でもありません。」 「玲、自分の言葉で話してみろ。何かあるんだろ?」 私は躊躇った。 無くはないけど… でも、副長に… いや、言うしかない。 何かがあってからでは遅いのだ。 「あの吉田がこんなことをするなんておかしい。だったら、あの人の目的は?何でわざわざあんなことを?」 「確かにな…」 副長は煙を吐き出した。 引っ掛かっていた。 確かに吉田が誰かに命令してやったというのは分かる。 でも、目的が見えてこない。 「何かの予兆…?予告…?」 「あいつが俺らにか?」 私たちの名前を知っているかもしれない。 けど、そこまで有名でもない。 あー… 分からない。 ここまで悩むのは久し振りだ。
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