第六章

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「っ……。無事で帰ってこい!」 「当たり前。誰に言ってるの。」 私は笑みを浮かべた。 そして、三本クナイを取り出し吉田へと向かって投げ込んだ。 負けられない。 こんなところで私は死ねない。 「忍とやるのは初めてだけど、中々強いんじゃない?」 「お褒めに預かり光栄。」 残りのクナイが少ない… 怪我してるとはいえ、山崎もそろそろ逃げたかな… 私が懐に手を突っ込んだ時だった。 「何?また飛び道具?使わせないよ。」 目の前に吉田がいた。 私は咄嗟に避けようとするが一歩遅かった。 吉田の刀が脇腹を掠めた。 「惜しいなぁ、もう!」 私は脇腹を押さえた。 ドクドクと血が流れている。 「っ……。あんたとは…また今度。」 懐から煙玉を出し、地面へと投げつけた。 私は木の上へと跳び、その場から去った。
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