第六章

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「な…んで……。貴方は…私のことが……」 「もう喋っちゃ駄目!……脱がすよ?」 私は頷いた。 胸に巻いていた晒は左肩の血で赤くなり、また脇腹からの出血でも赤くなっていた。 出血量は少し多いが傷はそんなに深くなかった。 「藤堂はん、これ…」 「ありがとうございます!置いておいて下さい。」 お琴さんはじっと私のことを見る。 私は痛みに顔を歪めるが、お琴さんの視線に気付き、笑みを浮かべた。 「大丈夫…です。……副長に…伝え…なきゃ……」 「せやったら、土方はん呼んでくるな!」 お琴さんはバタバタと走っていなくなった。 藤堂組長は手際よく手当てをこなしてくれた。 「本当なら、山崎くんがやってくれるんだけど、生憎怪我してるしね。」 そうだ… 山崎は生きてるのか…? 死んでないか…? 少しだけ気になった。
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