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落語に『三方一両損』という噺が御座います。
本題では無いのでサラリと流しますと、左官職人の
金太郎さんが土手で財布を、拾ったところ中身は三両の金。
その他にも書き付け等、見ると神田大工町の吉五郎とある。
そこで届けると、吉五郎さんは書き付け等は大事だが
金の方は俺と居るのが嫌で、勝手に出て行った。として
受け取らずに、拾った金太郎さんのモノだから持って行けと。
とはいえ金太郎さんも江戸っ子職人。金が欲しくて
届けにきたわけじゃあねえと、啖呵をきって双方ケンカに。
金の奪い合いではなく、押し付け合いなので埒が明きません。
遂には双方の大家さんまで、巻き込んでお奉行所へ。
ここで有名な大岡越前守が、互いの言い分を聞きお裁き。
「金太郎、吉五郎、お互い正直者につき二両の褒美を遣わす
両名は、これを受け取ってくれるか?」という。
意味の解らない二人にお奉行様は、こう説明した。
「この度のケンカの理由である三両がある。これを
どちらも受け取らない。そこで奉行が一両を足す。
金太郎は正直に届け三両もらえる所が、ニ両になる。
吉五郎は自分の金、三両が戻るはずが、ニ両になる。
そして私、奉行が一両足したので、三人が一両づつ
損をしたという事で、丸く納めようではないか。」
そして最後にサゲ(オチ)で締め括る。この噺のオチは
いえ、よしましょう。
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さて、明治24年。シベリア鉄道の式典の為に
ロシア帝国のニコライ皇太子が、来日する事になります。
ところが奇妙な噂が流れたわけです。
「西南戦争で死んだはずの西郷隆盛がロシア帝国へ
逃げ延びて、ニコライ皇太子と共に帰国するらしい。」
この噂を信じて西南戦争で西郷隆盛達と戦って
勲章も受けた津田三蔵は、噂を聴いた当時に滋賀警察部巡査。
ニコライ皇太子は、ギリシャ王子ゲオルギオスとそれぞれ
人力車に乗って、京都から琵琶湖を観光に行った。
滋賀県庁で昼食をとった。理想的な昼下がり、人力車に乗る。
警備を担当していた滋賀県警察部から、突然、
サーベルを引き抜いて皇太子に斬りかかった。
世にいう「津田事件」です。
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さて、三人の英雄が登場します。
向畑治三郎(むかいばた・じざぶろう)による話。
その時はまずビックリして、一瞬は動けなかったんですわ。
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