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「…わざわざツッコミいれるのめんどくさいからスルーで。
そういえば、本山君って周囲に無頓着な割には結構ネタとかボケツッコミとか慣れてるよね。」
「あぁ、それは、マンガやアニメなどを規制しようとする声が大きい割には、なかなか潰れないな、って思ってなにが人を惹き付けるのか自分で判断しようとしたわけ。そうしてマンガとかラノベとか読んでたら結構はまったんだ。」
「動機がエグいな…」
「うん、で、さっきなんでいきなり一緒に帰ろうって誘ったの?」
「え?一緒の方面だし、二人のほうが楽しいからだけど?」
「それだけ?友達とかはどうするの」
「仲いい友達はほとんど別の方面なんだよね…ただでさえ少ない同じ方面の人もコース違うしさ…」
「それはドンマイだな。でもホントにただそれだけの理由なんだ。」
「よく言うでしょ?友情はプライスレスって。」
「それなんだけどさ、ジ○ジ○とか読んでもあまり友情ってどういうものかイメージつかないんだよね。うちの学校の某古典の教師はワン○ースとかに分類される熱いマンガは男の人格形成の上でバイタルなものっていってたけどさ。」
「…理屈で説明するより、実際体験してもらったほうがいいのかもね。明日から色々アドバイスするよ。本山君の人生経験の糧になるようなことを、ね。」
目の前の女の子は何故そこまで親身になって接してくれるんだろう。まだ初対面で、しかも僕は福島(?)さんの名前すら知らなかったのに。
「なあ、なんでそこまでしてくれるんだ?嫌じゃないけど、むしろ助かるけど、受験勉強とか忙しいのになんでわざわざ俺に時間を割くんだ?」
「強いて言えば楽しそうだからかな?
それに本山君に勉強とか教えてもらえば今より成績よくなりそうだしね。」
「まあ理由は大体わかった。」
「あ、そうそう、明日からレッツ取り組むけど、男の友情参考までにこの小説貸しておくよ。家で読むことをおすすめするよ。」
そういって福山さんはカバーがついた文庫本であろう本を渡してきた。
「今日は色々ありがとう、じゃあな。」
そういって僕は立ち上がり…
「あれ?駅違くね?」
「じゃあね~」
福山さんは電車を降りて手を振っていた。僕も振り返した。
結構楽しかったなー。
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