第1章

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「マイト」という名と、かすれてしまったけど 動物のような彫り物が見える。  高校も大学も楽しかったけれど、あっという間だった。 棟梁も、祖父も、神父様のお側へ召されてからようやく 私も大学を卒業して、この町へ戻ってきた。  休暇中にした事は、自分で焼いた酷く美味しくなさそうな、 クッキーを石碑に置いてきた。ただそれだけっぱかしだった。  元悪ガキだから勘弁してくれな。墓守のマイトよ。
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