その1 再び蘇るかませ

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「「・・・・・・・」」 よ、ようやく終わった…。 時刻は現在午後六時。 部活に行った時間は四時前で、ぶっちゃけ顔見せだけだったのでほぼ二時間くらい雛形の宿題の手伝いをさせられていた。 昨日俺が追い出した後も徹夜してやっていたおかげかさっき言ったもの以外は大して時間のかかるものではなかった。 しかし英訳は見た目が外国人っぽい雛形が全く進まず、感想文は俺自体苦手(らしい。自覚はないが)のため手伝えることなど実際なかったためにえらく時間がかかった。 後は提出だけなのだが… 「・・・・疲れた」 雛形は机に突っ伏してぽつりとこぼした。胸が圧迫されて凄いことになっている。 ・・・ご覧の通り雛形は疲れで動けないらしい。 普段から徹夜など縁がなさそうだしな… 成長してるのは胸だけのようだな。 「…何か言った?」 「いや、何も言ってないぞ(口では) ほら、後は出すだけなんだからさっさと行くぞ」 「面倒くさいわねー」 そういいながらも渋々立ち上がり帰る準備をする雛形。 いつもより動きが遅いのは仕方ないとして、二日に渡って手伝った俺に何か言うことはないのだろうか。 「ん? 何してるの? 早く行くわよ」 「…ああ、わかった」 冷たい奴め。 「はい、では受け取りました 次からはちゃんと期限内に出すようにしてくださいね雛形さん」 「…はい」 うちの学校では宿題はまとめて担任に提出する決まりになっていたのだが、あのくそじじいはさっさと帰ってしまったようで、代わりに口うるさい学年主任が受け取った。こいつ未だに俺に対して冷たいんだよな…裕也が好きとか関係なしに嫌われてるのか? 「そろそろ完全下校ですから直ちに帰ってくださいね雛形さん、木崎君」 「「はい」」 雛形も素行をたまに注意されているからか苦手なようで視線が主任を向いていない。 主任は何か言いたそうにしているが、流石に周りの教師の目を気にしてか何も言わない。 ふぅ…小言が来なくてよかったぞ。
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