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「普通その流れだったら絢じゃないのかしら? 家が近いのなら黒井や詠理もいるのになんでうちに来たの?」
「ああ、絢は電話したら断られたからだ お前も親いないから迷惑かけないと思ってだな…思ってたんだが…」
「あ、真一さんお茶とってー」
「ん!? なんで従兄はんおるん!?」
「…そういうわけだからわたしも駄目よ 他を当たりなさい」
・・・鳴に断られてしまった。
因みに何故鳴を選んだかは鳴が可愛らしい女だからなどではなく、親が不在で他の家族に迷惑をかける心配がなかったからだ。
もう一つの選択肢は絢だが、『デリカシーないんじゃないの?』と断られてしまった。
それはそうなんだが…なんか腑に落ちんな。
「ねえ真一さん聞いてるー? お茶ー」
「うるさいな滴… じゃあ帰るわ鳴 女子会は邪魔できん」
「ええ、今度からは前もって電話しなさいよね 今日はしょうがないにしてもね」
断られた理由はご覧の通りこの場に鳴以外の女子が二人いたからだ。
一人は俺の古い知り合いの西関螢…通称関西さん、もう一人は菘滴。
二人とも鳴が転入前に通っていた学校の友人だそうだ。
仲のいいことで…
prrrrr・・・・・・
「ん?」
もうその辺で飯でも食ってこようかと考え始めてた折、突然俺の携帯が突然なる。
出てみると…
『あ、真一? 絢から聞いたよ! お母さんに頼んでおいたからうちにおいでよ!』
マジか。
絢…優しいな。少し好きになりそうだったぞ。
明日礼を言おう。
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