プロローグですらないなにか

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「は? たまには二人でどこかへ行こう…だと?」 「うん」 色々あった夏休み…いや、マジでいろいろあった夏休みの最後の日に俺は幼馴染兼ご近所さんである巨乳金髪高校生の雛形詠理にそう言われた。 朝十時だというのに無理やり電話で起こされた俺は少し機嫌が悪く、正直何にもやる気が起きない。 だから俺はすぐさま断ろうとしたのだが… 「無理d「いいでしょ? どうせ一日中ゴロゴロしてるつもりだったんだろうし」…ち、違うわ」 図星を指され、言葉に力が入らない。 とはいえそのまま言いなりになるのもなんだか癪なので… 「…分かった だが二人っきりは無しだ 誰か一人呼んできてくれ」 と付け加えた。 俺としてはあまり面倒くさい相手(老人s)じゃなければ正直誰が来ようとどうでもいい。 幸い雛形の知り合いは比較的面倒くさい連中が少なかった気がするからな…。 「誰か一人呼んでと言われても…みんな用事があると思うんだけど? 真奈ちゃんと雷香はどうしたのよ」 俺が面倒くさそうに答えているのを見て、残念そうな顔と呆れた顔を混ぜた複雑な表情をする雛形。 因みに雛形の言っている真奈とは俺の妹で、俺の友人である裕也に惚れている(っぽい)若干ヤンデレな女だ。 そして雷香君は隣に住む男の娘で、今は俺の家に居候している。 あとこの間まで義理の弟やら親戚の女というカップルがいたのだが、お盆になると帰っていってしまった。 …まぁ、その辺の話は追々語るとしよう。 ところで雛形って休みの間中どうしていたのだろうか? 俺はと言えば…ここでは言い尽くせないようなすさまじい体験をした後は、のんびりまったりしていた。 思い返せばうちの部の部長の問題に端を発し、挙句の果てに未来世界に行ってしまったのだから、戻ってきてこうダラダラしているのも無理はないはずだ。 …その間裕也や栗原たちが来ていたが全て真奈に任せて俺は寝ていたのでまさに引きこもりだったな。 っと、いつまで俺は自分語りをしているんだ? 「その二人ならファミレスのバイトだ あ、真奈は別のバイトの面接だった気もするな」 俺の返答に雛形は『?』な表情になる。 恐らくバイトを掛け持ちする理由が分からないからだろう。 …または『何で真一君はバイトしないの?』というところだろうか。 うるさいわ。
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