その1 再び蘇るかませ

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意気消沈している真奈の話を聞いて大筋は納得できた。 しかし、それと食欲と何の関係があるのだろうか? 「絢に断られたのはお前のせいだったのか…」 「んなわけないでしょ」 胸が小さいことを気にしている絢だから俺に報復しても仕方な…くはないな。 多分いやがらせとかではなく意気消沈していたから断ったのだろう。 その証拠に裕也に食事を用意するよう頼んでいたしな。 裕也の母親が優しい人で良かった。姉はブラコンなのにな… 「…ご飯を食べた理由はお腹すいてたからだよ 過食症とかではないから安心して」 嫌味の一つでも言ってやろうと思ったが、やめておいた。 真奈は俺が帰ってきてからずっとどこか元気がなく、その原因も恐らくは分かっている。 しかし…今までどんなことがあろうとも調子の変わらなかった真奈がそうなってしまった理由は本当にそれだけなのか? 雷香君の言う通り俺のことで心配させたというのは分かるが…ううむ、両親を殺した運転手に何かされたのか? つかあいつ何で警察に通報されないんだかな。 証拠がなくてもあんな怪しい奴捕まえればいいのに… ただしボス…てめえは許す。 向こうの世界で世話になったからな。 俺の思考が逸れ始めた瞬間、黙っていた葵が恐る恐る話しかけた。 「そういえば気になっていたんですけど…バストサイズはいくつになったんですか?」 もうお前しんどけよ…あ、幽霊だったわ。 いいじゃんお前は貧乳でも。どうせずっと若いまんまだしさ。 「ご主人様は鈴音ちゃんみたいな人が好きなんですよね? 詠理さんと言いおっぱいが大きい人ばかりですね…」 「ボク兄さんのせいで大きくなったのかな?」 「お前ら…怒るぞ?」 遠世を好きになったのは顔でも胸でもない。 あいつの生き方…性格を見て惚れたんだ。 雛形の場合は見てられなかった…ただそれだけだ。 「でも胸大きい人がいいんでしょ?」 「…ああ」 別に小さい人が嫌いと言うわけではないけど、揉みしごきたいんだよ巨乳を。 雛形のは何度か触った記憶があるが…堕ちそうな感触だったな。 「変態だね兄さんは 矛先がボクに向かないことを祈ってるよ」 「妹の胸を揉むなんて死んでもやらねえよ」 なにそのエロゲ展開…。 俺の専門外だわ。 裕也の姉さんならさせそうで怖い。
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