その1 再び蘇るかませ

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「別に今も裕也君のことは嫌いになったわけじゃないけど…」 そう言って俯く真奈。 冷めたと? そこのところもう少し詳しく 「センパーイ、それはうなぎさんが帰ってからにしてほしいなぁ…うなぎさんに話したいことがあるんだよね真奈リン?」 こちらとしては人前の方が面白い反応が返ってきそうだったので都合がいいんだけどな… つか話したいこと? 「うなぎさんが来たのって部活のせいじゃなかったのか?」 「それもあるけど真奈リンに呼ばれたんです というわけでセンパイはどっか行ってください」 「ここ俺の家なんだけど…」 「・・・・・・」 「わかったよ…部屋に行けばいいんだろ?」 「出て行ってください」 「ここ俺の家だぞ!?」 視線に負けて部屋に戻ろうとする。 …が、それでも物足りないらしい。 「ごめん兄さん お小遣いあげるからご飯食べてきていいよ」 「…隣の雷香君にはご飯作ったくせに」 真奈も俺に出て行ってほしいようだ。 兄使いが荒い妹だな…。 しかし真奈がそこまで俺を邪険に扱うのは最近では珍しいな。 中学生の頃のように思春期に目覚めたのか…? 言葉がおかしいが気にするな。 「それじゃ飯食いに行ってくるわ」 「うん、ごめんね兄さん」 「…おう」 真奈にお金をもらい家を出る。 本当はすごく聞き耳立てたいがたぶんこの二人にはバレるんだろうな…人の心の中まで読めるみたいだし。 さて、それはそうとどこへ行こうか…? 食べに行くとはいえ真奈は850円しかくれなかったし贅沢は出来ないんだよな…。 ここは行きなれた店でいいか? ①頼有軒 ②やよ○軒 ③友人の家にGO 「うん、③だな」 そもそもこの周辺にうっうー軒はないし。 萌やし丼は昨日食ったし、昼も萌やし食ったからきつい。 さて消去法ではあるが…誰の家に行くかな? 雛形?裕也?まさかの遠世? 「…あそこしかないだろ」 そう言って俺はとある女子の家に向かった。 いや、エロい意味じゃないぞ?
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