真奈の素敵な学園生活(?)

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「・・・・・・・」 真奈が俺と手をつないでいる黄緑女を見て、悩ましげな顔をしている。 そらそうだよな… 何か悩み事があったはずなのに新たな難題を持ってきてしまったし。 「真一君、ここがあなたのハウスなのですね・・・」うっとり 「真一、わたしもう帰っていいわよね? 海原もあまり遅くまで残ってちゃダメよ!」 黄緑の話をぶった切り、鳴がそう言い帰ろうとする。 知ってると思うが海原とはうなぎさんの苗字な。 「駄目だよ うなぎさんにはまだやってもらわないといけないことがあるんだから!」 「うなぎさんもそうは思うけど…流石にこの状況はねぇ…」 何故か知らんが真奈が必死になってうなぎさんの腕を掴んでいる。 ・・・うなぎさんは面倒くさそうな顔をして真奈を見ている。 「そもそもどうしてご飯食べに行ったはずなのに女の子連れてきちゃったの!?」 「確かにそうですね センパイがナンパしてきたんじゃないのかな?」 「んなわけあるか」 そんなことするくらいなら遠世に告白しとるわ。 一度振られてもうそんな元気ないけどな…。いや、別に今は好きじゃないけどな遠世のこと。 ・・・ごめん嘘。 「・・・絢に押し付けられたんだよ」 「そしてそれを仕組んだのは響よ」 「ごめん 全然言ってることが理解できないんだけど…」 真奈は混乱している?? …詳しい説明とかいるのだろうか? 真奈のことだし言わなくてもわかりそうな気がしなくもないんだが珍しい… 「話すと長くなるからあまり話したくないんだよな…」 「そんな面倒くさそうな顔しないで言ってほしいんだけどなあ」 「じゃあもうわたし帰るわ」 「このタイミングで!? 鳴先輩自由すぎるよ…」 真奈の奴さっきからツッコんでばっかりだな…。 いつもと立場入れ替わってるのが少し面白く感じるな。 鳴が帰った後、とりあえず真奈を落ち着かせるため全員椅子に座らせた。 あ、黄緑は俺の横にちゃんといるぞ。黙ってるけどどこかへ消えたりはしてないぞ? 「さっさと説明してよ兄さん…」 そう言う真奈は疲れ切った顔をしている。 というのも席決めでうなぎさんがあーだこーだ言ったからだが、ここでは省くこととする。 「ああ、絢の家での話なんだが・・・」 そう言って俺は話し始めた。
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