真奈の素敵な学園生活(?)

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翌日・・・ 「は? お前も学校に行くって?」 「はい、その通りです真一君!」 朝飯を作ろうと台所に降り立った俺は、何故か知らんがすでに朝食を作り終えていた黄緑にそう伝えられた。 まさかこれが真奈の言った試練とやらか? …それよりいつ起きたんだ? まだ朝の六時なんだけど 「真奈が起きる前に先に食べてしまいますか?」 「それはひどくないか?」 とはいえ普段真奈が起きる時間は七時ほどだ。 このまま置いておくと焼き魚が冷めてしまう…よし、食べようか。 「それじゃさっそく…「真一兄…こんな朝から女の子連れて新婚ごっこしてるの?」うお!? な、なんで雷香君がいるんだよ!」 飯を食おうとしたら、後ろからいきなり呆れた声が聞こえて思わず飛び上がる。 いや、新婚じゃねえよ別に…。 「朝起きたらこの方が窓からこちらを覗いていたので入れてあげました」 「不審者じゃねえか!! 朝って言っても五時くらいだろ? なんでそんな朝から…」 そう言って飯の方をじっと見ている雷香君に問いただす。 雷香君は目をこすりながら答えた。あ、やっぱ眠たかったのか… 「いやー、最近布団が変わって寝られなくなったから部屋に向かったら女の子が眠ってるんだもん びっくりしたよ」 「なるほど でも外から入ろうとするんじゃねえぞ 鍵あるだろ鍵」 「・・・・・」 ついこの間までうちに住んでいたので雷香君には合鍵を渡していた。 のはずだが…雷香君はそっぽを向く。え、無くしたの? 「何かよく分かんないけど真奈ちゃんに取られたんだ」 「何故に」 思春期の悩みか? 雷香君と付き合っている疑惑が信憑性を増してきたぞ… 「あのー いい加減食べませんか? 冷めちゃいますよ」 「あ、悪い」 見ると黄緑がぷんすこしている。 いや、ぷんすこって何だよ… 「それじゃいっただっきまーす!」 「はい、どうぞ」 「…多いと思ったら雷香君のもあったんだな」 俺も食おうとすると、突然階段を降りる音がする。 真奈が起きたようだ。 「ふわぁぁ・・・おっはよう二人と…あれ、ボクのご飯!?」 あくびをして寝ぼけ眼だったが、雷香君を見て驚いている。 いや、飯の間違いか。
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