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side 真奈
世の中理不尽すぎると思うんだよね。
遊んでたのは悪いと思うし、その点は反省しているんだけど…
「弁当勝手に食べるなんてひどくない!?」
兄さんの担任(無精ひげの独身のおっさん)の説教が無駄に長引いたせいで、帰った時には休み時間は残り5分しかなかった。
でも、後のやる気にもかかわるから食べれるだけ食べようと思ってたんだけど…
弁当箱の中は空っぽだった…。
全く誰がこんなことを…ひどいよ!!
「ねえ、氷波ちゃん知らない?」
「雷香先輩にひどいことをした真奈ちゃんに言うことなんてありません!」
「あれ…反応が冷たい…」
ボクが帰った時にはすでに席にいたんだけれど何故か不機嫌そうな顔をしている。
あれ? 氷波ちゃんってそこまで先輩思いだっけ?
ていうかその言い方弁当のありか知ってるの知らないの?
このまま話しても教えてもらえそうにないし他の人に聞こうかな?
・・・チャイムなりそうだし復讐は後にして誰かにおすそ分けしてもらおうかな?
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「zzzz・・・・・・」
「起きて真奈ちゃん、もう放課後ですよ!」
「え?」
気がつくといつの間にか6時間目が終わっていた。
寝る前の記憶がない…なんで?
というか氷波ちゃん元に戻ったね。
「ボクなんでこんなに熟睡してたんだろ…」
首を傾げていると氷波ちゃんが困り顔で説明してくれる。
「…昼ご飯食べられなかったからじゃないかな」
あ、そうだった。
寝ぼけた頭が急にスッキリする。
結局友人のいいんちょさんやリンちゃんに頼みこんだけれど、みんなすでに食べ終わっていたのでもらなかったんだっけ。
それでふて寝してたらこんな時間に・・・夜眠れるかな?
「それにしても何で起こしてくれないのさ! 優等生としてのプライドが…」
「えっと…前の席の武田君(リア充)が起こそうとしたんだけど…」
氷波ちゃんにつられて前の席を見ると・・・
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