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side ???
「…というとやはりあの男はまたやるつもりなんすか?」
目の前の女の子が神妙な顔をして問いただした言葉に無言で頷き頭を下げたままにする。
その理由は彼とは学校は変われど今でも交友関係のある友人でありながら、その彼が行うことを止められなかったことを責められやしないかという恐怖の感情である。
まあぶっちゃけウチが言った位で止まる玉じゃないし下げ損だが…
本人は以前の雪辱戦だと語っていたが、どうせ向こうの部長にパワハラされた報復だろう。
全く言い年こいて・・・死者が出るよ。
ため息を吐きつつ顔を上げると、目の前の女の子がウエイトレスにのしかかられていた。
「…………なんなんこれ」
「もがもが…ちょっ、なに…なんすか、誰なんすか!?」
「数陽ちゃん数陽ちゃん数陽ちゃん!!」
「むぐ…ほ、頬擦りするのやめるっす!! にゃあああ!? い、今ほっぺに何したんすか!?」
「うふふ数陽ちゃんはかわいいなあ!!」
「うえええ…に、西関助けるっす! この痴女をどうにかしてほしいっす!」
ウエイトレスが…女の子を襲ってる…?
てかこの人どこかで見たような…まさか…
「妹はん!?」
思わぬ再開に灰崎さんの話す声など耳に入らずただただ驚いてしまった。
side out
side 真奈
「ふぅ…堪能したよ///」
心なしか若返ったような気がする…いろんな意味で。
それに対して…
「ぐす… き、木崎に襲われた… もうお嫁に行けないっす…」
目の前にいる女の子…灰崎数陽ちゃんはつい先月できたボクの親友だ。
黒髪おだんごヘアーがとてもかわいらしい14歳の女の子である。
涙目でこちらを見ているが、またそそられてしまう。
じゅるり…
「妹はん… 年下の女の子泣かしちゃいかんよ」
テーブルの反対側で呆れた声で話しかけてきたのは…確か西関螢だったっけ。
みんな苗字をもじって関西さんというからわかんなくなるんだよね…
鳴先輩の転校前の学校の高校生なんだけど、何で数陽ちゃんと一緒にいたんだろ?
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