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関西さんに連れられてボクは天音さんの家に向かっている。
懐かしいねここ…数陽ちゃんと初めて会ったのってこの辺だったもんね。
「…木崎は覚えてるっすか? 数陽はここで木崎と会ったんすよ」
「うん、同じこと思ってたよ マドンナさんは元気かな?」
「はい! 会ったことを話したら会いたいと言ってたっす」
「そっかあ…」
そのうち会いに行こうかな?
忙しくないといいなあ…
そのまま歩くこと10分…
「二人とも着いたで 大葉さんが目を光らせているから逃走はしてないと思うけど…」
「そういえば木崎と一緒にいた男って天音だったんすね 今思いだしたっす」
なんだろう…
昨日まで平穏な日々だったのに急に因縁めいたものを感じるんだけど。
数陽ちゃんの言葉を聞き流しつつボクは脳裏にあの日の記憶を思い浮かべる。
始めて数陽ちゃんと会った時というのは店長の原理不明の力で過去の世界に来た時だったっけなあ。
確か天音さんの幼馴染の死を未然に防ごうとしたんだけど、謎の女子高生に足止めくらって間に合わなかったんだっけ。
数陽ちゃんが覚えているということはマドンナさんも知っているということ…。
幼馴染と鳴先輩の弟が亡くなった事故現場はボクの目の前にある天音先輩の家の前だ。
・・・何故か今筋肉もりもりな半裸の男が視界に入ったけど気のせいだと思う。
「さて、入るで 鍵は開いてるみたいやし」
関西さんに続いてボク達は中に入った。
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