真奈の素敵な学園生活(?)

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「頼まれた…?」 思わずボクは首を傾げ問い返す。 関西さんの話では真琴さん襲来の件は雑用部に持ち込まれた話らしい。 なんでわざわざそんな回りくどいことをしたのか。 どうせ実家で住所を聞いているのだから交番で聞くなり人に聞けばわかるはずだと思うけどな。 それともそこまで箱庭の少女だったの? そうだとするなら依頼したのは実家・・・? ああ、もう! 全然わかんないよ!! 「えっとね…」 見かねた滴が口を挟んだ。 「木崎家…真琴ちゃんの実家は雑用部のお得意様なんだ 今回は内密にということでお兄ちゃんが受け持ったんだ」 お得意様…意外なところにつながりがあったね。 ・・・ってお得意様!?  それならなんで関西さんはそのこと知らなかったのさ! そう思い急いで彼女の方を振り向く。すると関西さんは… 「ああ、どこかで見た顔やと思ったら木崎さんのところか!」 と納得している。 いや、こっちは納得できないよ!! 「えー…じゃあ結局西関の誤解だったってことっすか?」 そう言いため息を吐く数陽ちゃん 「ねえ鳴先輩、もうそろそろ天音さんを許してあげたらどうかな?」 現在乙女とは思えない形相をして天音さんを睨んでいる鳴先輩に告げる。 …これ完全に真琴さんに嫉妬してるよね。 「…わかったわよ 誤解なら誤解と言ってほしいものだわ」 「私なるちゃんに何回も言ったけど聞く耳持たなかったじゃん!!」 「それは悪かったわね」 めでたしめでたしってわけ…? なんか腑に落ちないなあ。 家まで結構遠いのに無駄足だったなんて辛いなあ…。 関西さん帰りの運賃奢ってくれないかなあ。
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