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「すまん雷香君…飛ばしていいか?」
割とシリアスな内容なんだが色々実感が持てない上に長文だからな…
集中力も持たないんだよな。
「え!? あ、ど、どうぞ…」
すごくがっかりされてしまった…。
今は一応男の娘の雷香君だが、まれに女の子になっていることもあるので要注意だったりする。
え、何がって罪悪感的なものだ。女みたいな見た目でも男ならいける…かも
”(中略)…というわけで舞灯が探している人物は本当の父親を心底恨んでいた片瀬雨月である。”
片瀬…時雨の父親か?
夏休み中にいた20年後の未来で似たような名前の友人がいたからな。
偶然ではないといいんだが…
「なあ、この男「ストップ! 口に出したらいけないよ? 何か知っていることでもあるの?」…関係ありそうな話はあるんだが」
口頭だと聞き耳を立てているかもしれないという理由で、俺はわざわざ文字で説明してあげた。
あ、一応雷香君も俺の過ごした世界の話はしてあるぞ。大まかな流れだけだがな。
この片瀬雨月という人物の娘(?)の可能性が高い時雨は人体実験の末不死に近い肉体となった能力者だ。
あの時代は俺のよく知る人のせいで能力者が弾圧・収容されており、彼女も収容されていたのだが俺がここに戻るためのお手伝いのため出所したのだとか。面白い奴だったな…
彼女と雨月との関連性についてを雷香君に説明すると、非常に驚いたようだ。
まさか妙なつながりができているとは思わなかったのだろう。
「ねえ、七宮様の力で未来に行ってその人引っ張ってきてもらえないかな?」
とんでもないことをいいだしてきた。
実は俺のいた20年後の世界では七宮が狂木とかその辺のボスたちによって亡き者にされており、この世界へ戻ることは出来なかった。
その上”ここ”の七宮が俺のいた世界へ来ることは可能だっただろうが、真奈曰くあいつは頼んでもやらなかったそうだ。
あいつ自身色々俺達に隠していることがあるだろうし…まあ、とにかく七宮に頼むのは無しだ。
「えー、未来の真奈リンに会ってみたいなあ…」
流石に未来に行くというズルはいかんでしょ。
…正直俺の知る人が子持ちになっているとか死んでいる世界とか金輪際行きたくねえし。
因みにどうでもいいが真奈は独身貴族だった。アラフォー間近のくせに憐れな奴だ。
裕也は…………結婚していた。誰ととは言わんが。
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