真奈の素敵な学園生活(?)

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俺としては他人の、それも男の昔話なんてこれっぽっちも興味はない。 ・・・灰崎数陽と関係なかったなら蹴っ飛ばしてやるからな。 「・・・『なんでこのタイミングで昔話だ』と思っているだろう? 今となっては木崎にも無関係とはいえない話なんだ」 「どういうことだ?」 昔そんなフラグ建ててたのか? ”今となっては”の部分が気になるな・・・。 「俺は昔幼馴染を事故で失ったんだ」 「ほう・・・・・ ん!?」 今とんでもないこと聞いたぞ!? そういえばどこかで聞いたような聞いてないような話だが・・・? 「俺はその事実を五年ほど認められなくてな・・・滴に怒られたよ 『自分の兄がこんなに情けないと思わなかった』ってね」 「おう・・・で、その話と俺とどう関係が?」 まさか俺も真奈にそう思われているとか? ・・・思ってそうだなあいつ。 「いや、別に木崎がそうだとは言ってない その亡くなった幼馴染というのが風見智花っていうんだ」 「あー・・・確か会ったな いつの間にかいなくなったが」 確か夏休み中に行った間宮のお家(in the 山)で俺に魔法撃ったり、鳴の弟情報をくれたんだっけか。 「・・・幽霊って本当にいるんだね まあいいや 妹さんから聞いたかもしれないけど俺は七宮様の力で過去に行ってきたんだ」 「過去・・・ ああ、そんなのもあったっけ?」 前までの俺なら過去に行くなんていくらなんでも意味不明だった。 だが俺自身わけもわからぬまま未来らしいどこかに飛ばされたからな・・・。 ていうか過去も行ったんだっけな。 ・・・おっと、脱線しそうになった。 「理由はわかるだろうね 幼馴染の命を失わせないためだよ」 「・・・でも無理だったんだよな? 真奈も言っていたが」 タイムパラドックスがどうだというのは俺にはさっぱりわからんが、過去で滅されるはずだった葵が俺の背後霊になった。 つまり過去を変えること自体は不可能ではないのだ。 審問部がどうとか言っていた気がするし、過去でなんかやらかされたのだろう。 「そう・・・だよ 話すと長くなるんだけれど、君の知り合いらしい魔法使いや君を知っているらしい敵に邪魔されてしまってね」 ・・・もう一度過去に戻って止めに行くというのはできないんだろうな。 「言っておくが俺の知り合いに30歳以上の男性はそんなにいないぞ?」
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