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俺の言葉に天音は苦笑いをする。
・・・分かってるよ。
「夜川銘葉・・・まさかあいつもあの場所にいたのか・・・!?」
あいつは俺の中学時代の友人であり、幼馴染である遠世の死(死んでない)と共に俺達の前に姿を見せなくなった。
本人曰く神様の不手際で亡くなったらしいが・・・何故あいつが過去に?
・・・遠世を死なせないためなのか?(死んでないけど)
「まあね 一応彼とそのお姉さんは味方だったけど、結果的には助けられなかったから・・・」
「そうか」
今の真奈と全く関係なさそうなのはさておきだ。
「・・・邪魔してきたのは審問部の誰だ?」
狂木と青葉は確定としてだ。
ああ、糞従妹も可能性はあるな。
俺の言葉に天音は・・・首を横に振る。
「分からない・・・あの場に四人いたのは間違いないんだけれどね」
「!? ど、どういうことだ・・・!?」
悔しげで悲しげな表情の天音から当時の状況を聞いた。
自分たちの前に謎の少女が現れ、話しているうちに残りの三人に事を成し遂げられてしまったこと・・・っておい。
「その女・・・自分のこと吾輩って言ってたのか?」
「うん 知っているのかい? 君の妹は分からなかったらしいけれど」
・・・真奈は分からないだろうな。
その少女は俺や真奈だけでなく舞灯のことも知っていた。
夜川のことを知ってるようだが・・・それらは他の人に聞かされたのか?
まさかあいつが関わっているとはな・・・100%あの女だろうし。
・・・ん?
「ちょっと待て・・・それだと・・・ああ!?」
「ど、どうしたの? まさか本当にその子を知っているのかな?」
もし、吾輩女子の関係者が犯人だったら・・・風見智花と鳴の弟が亡くなった事件は・・・その事件の犯人は・・・審問部じゃないぞ!?
「天音・・・鳴を呼んでくれないか? 大至急で」
「え、ああ・・・そうするよ」
そう言って何も言わず電話を取り出し、かける。
『すぐ行きます』の言葉を聞いた俺達は彼女の到着を待った。
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