真奈の素敵な学園生活(もとい黄緑さんの暴走編)

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「ここがあの女のハウスだ」 「・・・そういうのいいから」 別にボケたつもりはなかったが、何故か鳴に怒られた。 あれから十分少々で俺達は彼女の家付近にたどり着いた。 何故家の前まで行かなかったのかは、天音が過剰に反応して危険だとかぬかしやがったからだ。 全く失礼な奴だな。 別にあいつがやったわけでもないだろうに。 「それで? ここからどうするんだ?」 天音と鳴に尋ねる。 二人に意見をゆだねたが、どうせ俺が尋ねることになるだろう。 そう思いつつ二人の意見を待つと・・・ 「まず大葉さんの能力で感覚を敷地内に飛ばして・・・」 「そうですね 盗聴盗撮して考えましょうか」 ・・・ちょっと待て。 何言ってるんだ街中で。 「何おかしな顔しているのよ? 真一もここまで来たんだから手伝うんでしょ」 「・・・もっと穏便にできないか? 街中で能力なんて使うんじゃねえよ」 呆れてため息が出てしまう。 自分勝手なところはいつも通りだが、能力を頑なに使いたがらないはずなんだが・・・ 「そうはいうけどね木崎 ここは危険人物が「住んでないからな断じて」・・・確かに彼女自身は何もしてないね」 そうだ。 こいつらの邪魔はしていたのかもしれないが、あいつは決して殺人に直接加担はしていなかった。 だから強引な手段は何としてもやめてもらいたい。 「ねえ真一、さっきからなんでその女のこと庇ってるのかしら?」 「・・・・・」 「そういえばそうだね 尋ねた時からずっと言いたがらなかったし ここまで来たんだ 教えてくれないか?」 天音と鳴がそう言って俺をじっと見つめる。 ・・・仕方ないか。 「分かった だが、あまり良い話ではないぞ ・・・俺自身あいつに黙って言っていいものか悩むしな」 「いいから話しなさい」 ・・・。
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