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・・・俺とあいつが初めて出会ったのは裕也がたまたま休んでいた日だった。
当時の俺は若干キョロ厨の気があり、一人でいるのが少し恐ろしかったのだ。
小学生高学年にもなって恥ずかしいな。
まあそれはそれとして、クラスに裕也以外友人と呼べる人がいなかった俺は考えた。
今後こういうことがあった時だけ付き合える友人が欲しい、と。
言っておくが・・・栗原は当時から知り合いだったが、女子だ。
あの日も多分いただろうが、真奈がいるかもしれないのにそんな恥ずかしいことを知られるわけにはいかなかった。
・・・脱線したが、とりあえず俺と共通点があって割と話しやすくて男だったら誰でもいいなと思った。
『どうしようか・・・俺がこんなこと考えていることがバレたら真奈に爆笑されそうだな』
『あの・・・』
そんなことを考えていると突然後ろから呼びかけられる。
周囲に誰もいなかったので俺のことかと思い振り向くと、
『良かったら私とお友達・・・になってくれませんか』
そこには俺を見て恥ずかしそうにしている、とても顔立ちのいい”女の子”が立っていた。
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「・・・ちょっと待て!!」
そこまで話したところで突然天音が俺の話を遮る。
突然なんだ?
「言いたいところは他に山のようにあるが・・・それは置いておいてだ その話いつまで続くんだ?」
何だ。要点を先に言えということか?
けっ これだから素人は。
これからがあいつの聖人君子なところを話せるのにな。
・・・まあいいや。
「俺があいつに味方している理由は俺があいつを誰よりも信じられるからだ」
「し、真一がそこまで言うなんて珍しいわね」
俺が珍しく真面目くさったことを言ったからか鳴が目を輝かせている。
長年一緒にいる真奈や裕也にすらそんなことを陰で言ったことないし、確かに普段の俺からは信じられないだろう。
要はその理由を話せということだろうか。
いいだろう。
俺の汚点もばれてしまうがやむおえない。
それでも俺はあいつを信じたいんだ。
「まずは一つ目だ さっきの話の続きだが・・・俺が男の友人を探しているということで男装してくれた」
「「ちょっと待て(待ちなさいよ)!?」」
・・・ですよね。
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