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「いいかげんお前のことを聞かせてほしいんだが・・」
「嫌です! そんなのどうでもいいですよね?」
あれからすっっっっごく嬉しそうな愛(笹倉の下の名前だ。不本意だが呼ばないといけない。)の話に付き合わされ、すでに外は暗い。
もう用事なんていいから帰りたいのが本音だ。
鳴と天音には悪いが・・・好感度最大値の女の子と二人っきりでできるだけいたくないのだ。
絢の家でお泊りしたときと段違いの嫌な予感がしっぱなしなのだ。
・・・親父さんがいるらしいがものすごく会いたくない。
ん?
「そ、そういえばお前家族いつになったら帰ってくるんだ? もう六時過ぎてるぞ?」
真奈の手がかりどころか天音の頼み事すら達成できないだろうが、そろそろ親が帰ってくるだろうからその前に帰らせてもらお・・・
「え? 帰ってくる? ここには私と妹しかいませんよ」
なにいいいいいいいいい!?
「妹は『あの日会った運命の人を探しに行く』と言ってどこかへ旅立ってます」
「お前の妹頭大丈夫か!?」
こいつの妹がいくつか知らんが中学生だろ?
そんないい加減なことで大丈夫なのか?
・・・ってそんな心配している場合じゃない。
「なあ、そろそろ俺帰りた「・・・せめて晩御飯だけでも食べていってください」・・・・ああ、もう!? そんな顔するんじゃねえよ! わかったから!」
駄目だ俺・・・。
チート野郎や殺人狂に強気でいられるのにこいつに勝てる気がしねえ・・・。
side 黄緑
「え、久々に会った友人と晩御飯食べて帰るのですか?」
『不本意だがな・・・』
「わかりました ゆっくりしていただいて構いませんよ?」
『悪い・・・』
真一様何ですごく嫌そうな声なのでしょう?
久々に会った友人というのは嘘なのでしょうか?
「真奈、心当たりありませんか?」
「えー、知らないよー?」
・・・晩御飯何にしましょうね。
side out
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