五章 それは爆裂する

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 しかし、そのために好機は完全に失われた。  今や、体制を完全に崩しているのはカムジャの方だった。  彼女がスローモーションのように……優雅に彼の前に着地する。  ”セット!”  大きめにテイクバックされる右腕。  ”ステーク! イン!”  ドンッと、踏みしめられる前足。  ”インパクトォォオォッ!!”  渾身の力を込めているであろう全てを砕く、必殺の拳がカムジャの中心を捕らえようとしていた。 「ちっ、お頭、必ず”賢者の石”を……」  もはや、左手に握った剣すらも取り落としていた……
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