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「くっくっくっ」
エイジは意地悪く笑っていた。
「悪いな。こんな奴なんだよ。さって……」
彼は一歩近づき、チェリスがちゃんと読まなかった書類を手に取った。
「ふむ、ダラーラスからの推薦状か。久しぶりに聞く名前だな」
「ご存じで?」
「おう。俺がこっちに来る前に仕事を一緒にしたことがある」
懐かしそうに彼は語った。
「とりあえず、試験といこうか……えぇと? タタラ・アークエルくん」
「タタラと……呼び捨てでいいですよ。固ッ苦しいのは嫌いなんでよ」
「そりゃ、奇遇だ。俺も固いのはしょうに合わねぇんだよ」
ふふんっと、エイジは片唇をつり上げた。
「はいはい、マスターそこまでそこまで、仕事して、し、ご、と!」
面倒くさそうにチェリスが言う。
しかし、マスターと言うところ、このギルドの上位3名……実質のトップと変わらない実力の持ち主ということになる。
聞けば、この街にはマスターと呼ばれる人間が12名いる。
各ギルドに3名ずつの計算だ。
となれば、彼は街の中でもトップクラスの実力の持ち主ということになる。
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