五章 それは爆裂する

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「無能はうちの傭兵団にいらないとさんざん言ってきたはずだがな。まぁ、確かにこいつはドラゴン専門の戦闘屋だったし、お前は腕はまだまだだが、対人の方が得意ときた。だからこそ、戦いは五分五分かと思っていたんだがなぁ」  やれやれとカムジャは肩をすくめていた。 「俺と一回会っていると言ったな。生きているって事は戦場以外ってことか、なら記憶にはないな」 「戦場だよ。俺達は、貴様等にだまし討ちを食らって全滅した」 「だまし討ちだ?」  カムジャは考え込むように腕を組んだ。 「まぁ、受けた仕事は色々あったし、つぶしてきた連中はそりゃ山のようにいる。わかんねぇな」 「そうかい」
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