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「余り時間もないな。さっきの音で金火龍の奴らは現れねぇだろうが、街の治安維持の連中が駆けつけちまう」
ニヤニヤしながら言う。
それを見ると、時間など大して関係ないというのがわかる。
おそらくそいつ等が来たとしても、脱出出来ると高をくくっているのだろう。
最初から上位の連中……特にマスタークラスが出てくるとは思えない。だからこその余裕。
とどのつまり、彼の実力はそういうことだ。
タタラは内心舌を巻いた。
普通に話しているときですら隙がない。
"……おい"
今更のようにまた、あの声が聞こえてきた。
"本当に正面から行く気か!?"
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