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そして、自然と彼の横へとやってきたアイシャと視線が合った。
「だから、タタラ。ここで見ててよ」
ニヤッと笑いながら、彼女は言った。
最初は譲る気など毛頭なかったのだが……それをみて気が変わってきた。
そこまで野暮でもない。
タタラは無言で剣を下ろした。
それを見留めてから再び彼女は彼の顔を見た。
そして、彼の肩に手を置いた。
「?」
意図が分からず、彼女の手を見た瞬間だった。
置いているだけの手が、急に肩を掴んでいた。
「っ!?」
あっと思ったときには引っ張られ、体制が傾いでいた。
そして……
柔らかな感触があった。
「お、おまえ!」
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