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両の剣が上段から振り下ろされる。
体術として、街でも定評のある彼女の動きがカムジャには読まれていた。いや、それだけじゃない。彼自身の動きも十二分に速い。
避けることが出来ず、彼女は右腕でそれを受けた。
切断されることはなかったが、それでも刃が少し食い込む。
「うっ!?」
「はっは! この一撃でも切れぬとは、どんな冗談だ!?」
一撃の重さに思わず彼女は膝を突いた。
そこに入る腹部への蹴り。
「ぐえぇっ」
吹き飛ばされ、血反吐を吐きながら地面に転がっていく。
「くそっ、見てられるか!」
思わずタタラが動き出しそうになった。
しかし……
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