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不思議なことが起きた。
まるで地面がせせりあがるかのように彼の前に壁を作ったのだ。
畳替えしならぬ、地中返しとでもいうのだろうか。
「さぁ、次はなにを見せてくれるんだ?」
「ちくしょうが!」
舌打ちをしながらアイシャが出た。
小柄な体躯を生かし、低空から伸びるようなアッパーを繰り出す。
「そんなオーバーアクション」
「どうかなっと!」
「っ!?」
カムジャは繰り出される右腕ではなく、視界の隅にうつった左手を見た。
左の小指だけが曲がり、彼へと向いている。
その瞬間、彼は飛び退いた。
「くそっ!」
彼女が叫んだ瞬間、青い光弾が飛ぶ。
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