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しかし、手応えがない……
「……なに?」
確かに目の前で女を斬っている。
それが見えている……なのに、切っ先が通過した?
「こっちだよ」
横から声が聞こえた。
振り返るよりも速く、腕に重い重い衝撃があった。
「ぬぐっ!?」
反射的に振り返れば……紅く輝く左目をした女がいた。
左目?
いや、確かこいつは左目部分に眼帯をしていたはず……
爛々と紅い光を左目部分から発せられている。
いや、彼女から発せられる魔力の中心は、まさにそこだった。
「はぁ……はぁ……ぶはっ……」
肩が上下してる。
そしてなによりも、鮮血が口からこぼれ落ちている。
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