五章 それは爆裂する

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 明らかな瀕死だ。  だが……  この異様な雰囲気はなんだ!? 「ステーク……」  右腕を振りあげ、ふわりと近づいてくる。  迎撃しようと右腕を上げようとした。  しかし、反応がない。 「……おいおい」  そこでやっと気付いた。  一撃を受けた右腕があらぬ方向に曲がっていた。 「ド畜生が!」  右の剣を捨て、バックステップを踏む。いや、サイドステップにした。  普通のパンチなら下がればいいだけなのだが、なにか嫌な予感がしたのだ。  そして、それは現実に目の前で起こった。 「インパクトッ!」  空振りのパンチは、彼の脇を通過した。
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