終わりの始まり

成り立ってんじゃん

「あっづ～～～～い.....」

季節は移ろい、6月中盤。

梅雨もあけて、暑い夏が始まろうとしていた。

「ねー理彩ちゃ～ん...」

暑くなり始めてから、毎日ぐだっているのは、隣の席の男、七海槙。

「もーさっきから暑い暑いうっさい！夏だから仕方ないっしょ。何なのー」

「うっわまじこの女口悪い。だから彼氏できねんだよ」

「マキにだけは口悪いとか言われたくない」

進級してから約2ヶ月。

私とマキは、名前呼びになるくらいには仲良くなっていた。

クラスも部活も一緒。

マキの彼女、心乃と3人で喋ることも多くなった。

そして曽我に言われていた通り、ふたりのときはよく心乃のノロケを聞くはめになった。