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「ね~理彩ちゃん聞いてよー。心乃がさー、昨日デートのときに手繋ごうとしたらさぁ、『暑いからヤダ』ってガチで嫌そうな顔してきてさぁ...」
「めっちゃおもろいやん。で、どうしたの?」
「どうしたもこうしたもねぇよ。あんな顔されたら俺の繊細な心はズタボロだ。結局昨日は触れてませーん」
二言目には心乃。
彼氏いない私には毒だって、心乃の話を聞くたびに悪態をついているけど、全然嫌じゃなかった。
入学してすぐ後輩にアプローチかけて、なんだか軽い男だなって思ってた印象も、彼の心乃の話を聞いているうちに全くなくなっていった。
この人、本当に心乃が好きで、大切にしてるんだって。
むしろ、のろけられる度に私のマキに対する好感は上がっていくくらいだった。
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