2人が本棚に入れています
本棚に追加
/41ページ
「ねぇマキ」
「ん?」
走りながら私はマキに尋ねる。
「あんた、心乃とどこまで進んでるの?」
「ぶっ」
突然の私の問いかけに吹き出して、さらに少し転びそうになるマキ。
何を大げさな...と少し冷めた目で見ながらも質問の答えを待つ。
「.............ぇよ」
「ん?何?」
「キスもしたことねぇよ」
「へっ...?」
1年以上付き合ってて。
健全な男子高校生であるはずのマキが。
あんな溺愛してる心乃にキスもしたことないなんて...
「ちょっとあんた、大丈夫...?」
「うるせーな、いろいろ理由があんだよ」
ふいっと顔を赤らめて私から顔を背けるマキ。
その横顔は、いつものただ不貞腐れてるだけのマキとは何か違って...
最初のコメントを投稿しよう!